素直であるということ。
素直であるということは、素(もと)に対して、直(正直)であることだと思います。
別の言葉で言うと、本当の自分に対して正直であること。
自分の素の気持ちに正直に生きることを、素直というのだと思います。
そのため、よく使われている「素直に言うことを聞きなさい」というような使い方は完全に間違いだと思っています。
本当の意味で素直である場合、言うことを聞くか聞かないかを決めるのは、聞き手の自由な判断であるはずですから。
言うことを無理に聞かせたい場合には、「愚直に言うことを聞きなさい」というのが、正しい使い方だと思います。
文字通り、頭を使わず、愚に言うことを聞かせることができるのではないでしょうか。
日本語は、本当に良くできてきます。
実は、長男が通っている小学校の教育目標が、
元気な子、すなおな子、考える子
となっていました。
そして、先日、ふと目にした配布物で、すなおな子の説明を見てみると、明らかに校則や先生の言うことを守ることが「すなおな子」であると書かれていたのです。
うーん。
正直、残念でした。
素直であるということは、人の言うことをそのまま守ることだと、学校で間違えて教えていたら、間違った考え方を植え付けられるのは当然ですね。
実際、今の学校教育は、本当の自分を生きる人を減らすという目的を担っている面があります。
本当の自分を自由に生きる人が増えると、政府や学校や大企業は管理や統率が困難になるため、避けたいのです。
その結果、本当の意味で素直な子供が減ってしまいます。
愚直に言うことを聞く子供が大量に育てられているのです。
今は、本当に素直であることの意味を、家庭で伝えていく必要がありますね。
ありがとうございました。