人が人生で目指すべき方向性。
そして、どこを目指して生きていけばいいのか。
人生で最大かつ究極の課題かもしれません。
この本は、終末期を迎えた患者さんに対して、緩和ケアをされている医師が記した書籍です。
余命を宣告された患者さんが、何を後悔するのか。
そのことをまとめた本です。
後悔したことの中には、自分のやりたい事をやらなかったことや、感情に振り回されたことや、会いたい人に会わなかったこと、恋愛をしなかったことなどがあげられています。
一方、仕事をもっとすれば良かったとか、お金をもっと稼げば良かったとか、そういうことは出てきません。
逆に、仕事ばかりするべきでは無かったという後悔が記されています。
おそらく、仕事やお金は人生をかけて目指すべき方向性ではなく、仕事やお金はツールであり、それを使って、いかに、今という時間を、幸せや感謝や愛を感じて過ごすことができるかどうかが重要な要素であるようです。
そして、「家族」というものが、いかに大切な存在であるか。
このことに氣付く人が多いようです。
今週末は、衆議院議員選挙です。
各政党のマニフェストや演説で繰り返されるのは、成長と景気回復と税金の話ばかり。
残念ながら、この本から考えられるような、本来、人が目指すべき方向性とは、明らかにずれてしまっていると思います。
これは、民意やマスコミの論調にも原因があります。
本当に国民一人一人が幸せに生きるためにどうしたらいいのか。
選挙を機会に考えてみるのも良いかもしれませんね。
ありがとうございました。